- 2024年2月24日
2003年に任天堂から発売された「ゲームボーイアドバンスSP(GBA SP)」は、
折りたたみ式デザインとバックライト液晶を搭載した携帯ゲーム機です。
前モデルの「ゲームボーイアドバンス」と比べて液晶の明るさや携帯性が大幅に向上し、
外出先でも快適にプレイできるようになりました。
内蔵バッテリーによる充電式で、単三電池が不要になった点も大きな特徴です。
上品な質感のボディカラーが多く、今でもコレクター人気が高いモデルとなっています。
しかし発売から20年以上が経過した今、
液晶の変色や暗さ、縦線の発生など、経年劣化によるトラブルも多く見られます。
いわゆる【ビネガーシンドローム】や【尿素化】などと呼ばれる現象で、
液晶内部の層が化学変化を起こし、画面が黄ばんだり、茶色っぽく変色したりする症状です。
今回はそのような液晶変色を起こしたGBA SPを修理しました。
ゲームボーイアドバンスSPの画面を交換!
「ビネガー現象を直してほしい」とお見積りをいただくことがあります。
ビネガー現象、つまり「ビネガーシンドローム」とは、本来フィルムや偏光板に使われている素材(セルロースアセテートなど)が加水分解や脱酢反応を起こし、酢酸臭を放ちながら劣化していく現象のことを指します。
映画フィルムの世界では有名な劣化現象ですが、液晶の偏光板でも同じような変質が起こることがあり、画面の黄ばみや白っぽいムラとして現れます。
つまり「画面の変色=偏光板の化学的な劣化による見た目の変化」というわけです。
最初に「ビネガー現象を直してほしい」と言われたときは、
「お酢の匂いを消せば良いのか!?」と考えてしまいました。
……まぁそんなことはさておき、
今回はこの液晶の変色(ビネガー現象)を液晶交換によってリフレッシュしていきます。


これは液晶に使用されている偏光板(へんこうばん)の劣化が原因で、
いわゆるビネガー現象と呼ばれる状態です。



基板を持ち上げます。

裏返して取り外します。
ボタンが基板に引っ付いているのはスルーしてください。





液晶を新しい物へと交換します。



ゲームボーイアドバンスSPの修理もお任せください!
液晶の変色やヒンジの割れ、電源が入らないといった症状も、
部品交換や内部点検で改善できるケースが多くあります。
「もう古いから直らないだろう」と思われがちですが、
実際はまだまだ修理可能な個体がたくさんあります。
GBA SPは、手にした瞬間にあの頃の記憶がよみがえる特別なゲーム機。
思い出ごと捨ててしまうのは、少しもったいないですよね。
一度、お見積りだけでも構いません。
おおまかな費用や修理の可否を事前にお伝えします。
ご希望の方は、下のフォームからお気軽にご相談ください。
-
NEW3DSLL|電源が入らない? 青ランプ点灯→画面が映らない修理事例
記事がありません