今回お預かりしたのは、
HDMI変換ケーブルを使用して映像が一切出力されないという症状の、
PlayStation2 SCPH-30000です。
お客様のご申告によると、純正のAVケーブルは所有しておらず、確認ができないとのことでした。
HDMI変換ケーブルの初期不良というケースもごく稀にありますが、
今回のように「全く映らない」症状の場合、ほとんどのケースでPS2本体側に原因があります。
特にPS2では、映像出力端子そのものが壊れていることは少なく、
実際は本体内部の基板不良が原因であることが大半です。
初期チェック&分解して、原因を探す。
まずは初期チェックから行います。
冒頭にも記載したとおり、HDMI変換ケーブルの初期不良が原因で、
純正のAVケーブルであれば正常に映るというケースもまれに存在します。
そのため、念のため変換ケーブル自体の動作確認を先に行い、本体側の問題かどうかを切り分けます。
今回は、変換ケーブルに異常は見られず、依然として映像は出力されませんでした。
そのため、本体を分解して、映像出力回路や関連部品の状態を確認していきます。
他の修理系サイトやYouTubeなどでは、
「出力端子の接触不良」と診断して、ハンダの再施工や端子の交換を行っている例をよく見かけます。
しかし私の経験上、映像出力端子の接触不良が原因となっていたケースは非常にまれで、
実際には基板内部の出力回路に不具合がある場合がほとんどです。
分解→基板点検を行う。
まずは本体を分解し、基板の状態を直接確認していきます。
PS2純正のAVマルチケーブル(いわゆる三色ケーブル)を使い、
端子の差し込み角度を少し変えながら信号が出るかどうかを確認しましたが、
どの角度でも映像信号は一切出力されず、基板側の故障がほぼ確定しました。
下側カバーと分離。
基板の表面のプレートを外せば、基板が取り出せます。
メイン基板を取り出したあと、映像出力周辺の回路を重点的に点検し、
異常が見られた部品を交換しました。
修理を行い、動作点検へ。
問題なく出力されました(*´ω`)
PS2の映像トラブルでお困りならご相談ください
今回のように、HDMI変換ケーブルを使っても映像が出ない症状は、
PS2本体内部の基板や出力回路に不具合があるケースがほとんどです。
市販のケーブルを買い直しても改善しない場合は、
本体側に原因がある可能性が高いため、まずはお気軽にご相談ください。
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