- 2020年4月16日
今回は、
「起動ボタンを押すと青いランプは点灯するものの、数秒で消灯して電源が入らない」
との症状でお預かりしたNintendo 2DSLLの修理です。
2DSLLの数秒で電源が落ちてしまう原因は…?
2DSLLの電源ランプが一瞬点灯してすぐ消える場合、
主な原因としては基板上のショート(短絡)や電圧異常、
あるいは電源ラインの断線などが考えられます。
特に、ヒンジ部分の配線断線や液晶バックライトの不良が原因で
自動的に電源が落ちるケースが多く見られます。
外装の破損がなくても、内部でケーブルが断線しており
これが原因で強制シャットダウンが発生していることも。
まずは原因究明。2DSLLを分解して電源が落ちる理由を探る
電源が入ってもすぐに落ちてしまう原因を調べるため、
まずはNintendo 2DSLLを分解して内部の状態を確認します。
起動できない状態でした。
※修理をご依頼いただく場合は、事前に外してから発送してください( ;∀;)
原因を探します。
一番多い【上液晶の故障】から。
正常に映る液晶を取り付けて電源ON!
電源が入らない原因は、上液晶だったようです。
2DSLLの上液晶を交換する!
点検の結果、電源が落ちてしまう原因は上液晶パネルの不良によるものでした。
一見、電源系の故障に見えますが、実際は液晶側のショートや断線が原因で、
保護回路が作動して電源が遮断されていたようです。
サクッと交換してすぐ返送!…といきたいところですが、
2DSLLの上液晶交換は構造上かなり繊細な作業になります。
ヒンジ構造が複雑なため、無理に外すと外装が割れてしまうこともあります。
早くお返ししたい気持ちを抑えて、
今回は慎重にケーブルを通し直しながら交換作業を進めていきます。
上下の外装を分離する。
固着していたため、外すのに苦労しました。
液晶交換&シェル交換
次に、電源が落ちる原因となっていた上液晶の交換作業を行います。
今回はお客様から外装の割れ修正も併せてご依頼いただいていたため、
もし交換時に割れてしまっても問題ない状態でした。
そのおかげで、普段よりも少し気持ちを落ち着けて
安心して分解・交換作業を進めることができました。
いつもと同じように分解を進めます。
両面テープで固定されているため、粘着力を弱めるために
ヒートガンで加熱。
構造上、上パネル側に液晶の一部が一緒に付いてくるため、
再利用する場合は丁寧に液晶の一部を除去する必要があります。
やはり楽ですね。
2DSLLの場合は固定できないため、【貼り付ける】が正解かもしれません(笑
ボタン類を取り付けて組み戻し作業へ
今回は下側外装の割れ修理もご依頼いただいていたため、
タッチパネルやボタン類を新しい外装に組み付けていきます。
内部のゴム接点やボタンの高さを確認しながら、
元の位置へ丁寧に戻していきます。
…と言ってもらえるほど、純正の状態に近付けつつ、
組み戻します。
動作点検を行う。
バッテリーを取り付けて、まずは動作点検。
部品点数が多いため、付け忘れやボタン不良等が無いか確認します。
すべてのパーツを元に戻して、最終点検へ。
問題なかったので、すべてのパーツを戻します。
今回は新品を使用しました。
ソフトの読み込みや、カメラの起動を確認。
さいごに
今回の2DSLLは、上液晶の不良が原因で電源が落ちていました。
部品交換と外装の修正を行い、無事に起動・動作を確認できました。
同じように「電源が入らない」「すぐ落ちる」といった症状でお困りの方も、
原因をひとつずつ点検することで修理できるケースは多くあります。
お見積りは無料で行っておりますので、
まずはお気軽にお問い合わせください。