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厚型PS2 SCPH-50000 ソフトの読み込みができない!データがありません。と表示される故障の修理

厚型のPS2で読み込み不良の修理を依頼いただきました。
症状としては
ソフトを入れて読み込ませると、数秒後にブラウザ画面に移行し「データがありません」と表示されゲームが開始できないという故障です。

ブラウザ画面ではソフトが表示されるのですが、ソフトを起動してみると数秒後にブラウザ画面に戻ってきてしまうという症状です。

これはピックアップレーザーレンズの故障またはメイン基板の故障となります。
今回はピックアップレーザーレンズの故障でしたので交換方法を紹介します。

PS2 SCPH-10000~SCPH55000までは、光学ドライブの内部構造は変わっていますが
レンズの交換方法と調整方法は似たようなものなので
自分のは33000だけど・・・という方も参考にしていただければと思います。

PS2が読み取れるディスク

・PS2ソフト二種類
裏面がシルバーのソフト
裏面がブルーのソフト
・CDとDVD
・PSのソフト(プレイステーションソフト)
が読み取り可能なので
すべて読み込むことができて修理完了となります。

PS2ソフト、裏面シルバーのディスクは読み取れるのに、裏面ブルーが読み取れない。
ということが多々あります。

2021年現在でもピックアップレーザーレンズを購入することは可能ですが
Amazonや中国通販サイトでしか販売されていないと思います。
・・・が、上記に記載したディスク全てが正常に読み取れるピックアップレーザーレンズは入手しにくくなっています。
動作点検を行っておらず、不良品の商品が非常に多いですし、新品と記載しているにも関わらず届いた物は明らかに純正の中古品
で読み込み速度が非常に遅い物だったり、一部ディスクが読み取れない物だったりします。
購入される方はお気をつけください。

ネットで「PS2 ピックアップレーザーレンズ調整方法」と検索すると調整方法が記載されたページがヒットしますが
専用の機器が無いと調整は難しく、故障しているレンズの出力を上げたところで意味はありません。
現在では調整で直ることは稀で、ほとんどがレンズ交換となります。
読み込みが遅い!といった場合は調整で改善することが多いですが。。

前置きが長くなりました。
ピックアップレーザーレンズの調整方法も記載していますが、ほとんど直らないと思ってください。
何度も開けて閉めての繰り返しで時間の無駄になると思います。

PS2 読み込み不良の修理方法 ピックアップレーザーレンズの交換と調整



本体を裏に向けて


赤枠部分のネジ隠しパーツを取り、ネジを取り外します。


電源コードを挿す部分付近にある、このシール剥がすなステッカーを剥がします。
↓のように切り込みを入れるだけでも開封可能です。

開封します。
SCPH10000~30000番台辺りまで電源スイッチとディスクトレイ開閉スイッチのコードが上側外装に付いているので
切らないように!



開封して、左側にあるのが光学ドライブです。
このドライブの上側にあるネジを二本外します。


赤〇部分がツメで止まっているので浮かせてカバーを外します。

読み込み速度が遅い場合


アルコールを少量染み込ませた綿棒でピックアップレーザーレンズのレンズ部分を拭くことで読み込み速度が速くなる場合があります。

一部ソフトを読み込めない・ゲームが起動できない・読み込みに失敗する・PS2ソフトなのに規格ではないと表示される場合

ピックアップレーザーレンズの調整または交換を行います。
メイン基板故障の可能性もあります。


ピックアップレーザーレンズを交換します。

電源コードを挿して、電源を入れます。

トレー開閉スイッチを押して、トレーが完全に開いた状態で電源をオフにし
画像のような状態でトレーを止めます。


作業前にホコリを除去します。
清掃後↓

ここからはPS2の型式により異なります。

50000台の光学ドライブになります。

赤枠部分にピックアップレーザーレンズユニットの傾きを調整するギアがあるので
その位置を記録します。


自分で分かる位置にマジックペンでギアに印をつけて
金具を取り外します。

赤〇部分で引っ掛けているだけなので
ドライバー等を使って取ります。

薄い鉄なので、曲がらないように安全な場所へ保管してください。


ピックアップレーザーレンズを支えている鉄心を抜き
レンズを取り外します。


赤枠部分のプラスチックパーツを上に移動することでケーブルが外れるようになります。
ケーブルの接点部分はネチネチしていることが多いので、アルコールで拭いて除去してください。
このネチネチは接点不良を起こすことがあるのでやっておいたほうがよいです。

交換後は逆手順で戻してください。


金具を外した際に高確率でギアが回ってしまうため、金具取付後に六角レンチ(無い場合はカッターなどでも簡単に回ります)で
印をつけた位置に戻します。

ピックアップレーザーレンズを交換した場合
基本的には調整不要です。元の位置でOKです。

ピックアップレーザーレンズを交換したけど、読み込めない場合

交換したのに直っていない!・・・よくあることです。。
レンズ初期不良の可能性もありますが調整で改善することがあります。


まずは何が原因なのか点検してください。
↑この状態で電源を入れて、ピックアップレーザーレンズから赤いレーザーが出ているか確認してください。

レンズ部分が上下に動くだけでレーザーが出ていない!

ピックアップレーザーレンズのレンズ部分がピコッ・・・ピコッと動いて赤いレーザーが出ていない場合は
ケーブルが奥までしっかりと入っていない、接触不良が考えられます。

まさかとは思いますが、ショートランドのハンダ除去忘れはございませんか?
新品で購入した場合、

↑の赤〇部分にショート防止のためにハンダを盛っていることがあります。
それを除去しないと正常に起動しません。
除去してから取り付けてください。

赤いレーザーは出ているが読み込めない

・PS2規格ではありません。と表示が出る
・読み込みに失敗しました。と表示が出る
・一部のソフトが読み込めない
・最初に記載したブラウザ画面に戻される
場合はピックアップレーザーレンズの故障かメイン基板の故障になります。
多くの場合はピックアップレーザーレンズの初期不良です。

あと、考えられるのが

この鉄棒の調整が間違っていて、左右どちらかに傾き過ぎている場合でも読み込み不良が発生します。
元の位置に戻しても傾きが発生していることがあるので、目視で左右で平行になるように調整してみてください。

調整方法

六角レンチを挿してギアを回します。
時計回りに回すと棒(鉄の棒)が下がり
反時計回りに回すと棒が上がります。
限界値を超えるとリセット(一番下がった状態)になります。

新品のピックアップレーザーレンズに交換した場合は、左右とも中間で合わせて
読み込み不良が発生する場合は少し上げて調整していきます。

レンズ自体の調整は行わない方が無難


赤〇部分のボリュームで出力調整が可能ですが
そもそもレンズ自体が故障していることが多いので調整を行っても改善しないことが多く
無限調整地獄に落ちてしまいます。

また回し過ぎにより余計に壊してしまう事が多いので、あまりおすすめしません。

交換・調整が完了したら・・・・

読み込み確認を行います。
大抵のPS2ソフトは起動後に放置しているとデモ映像が流れるので
そのデモ映像を見ながら、カクカクしないか音飛び等はないか確認します。

PS2 裏面がシルバーのソフト DVD

PS2 裏面がブルーのソフト CD

PSのソフト

上記の読み込みを確認して修理完了となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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