- 2021年10月6日
Wiiでゲームディスクを読み込もうとすると、
「エラーが発生しました。」という表示が出て起動できない。
このトラブル、
よくある「ピックアップレンズの劣化」が原因かと思いきや、
今回は少し違うケースでした。
この記事では、故障の流れから分解・原因特定、そして修理の内容までをご紹介します。
お預かり後、まずは症状を確認。
弊社では、当たり前ですが
修理を行う前に、まずは故障内容を確認しています。
実はこれがけっこう重要な工程で、
お見積もり時の申告内容と、実際の症状が異なることは珍しくありません。
また、届くのは故障した精密機器。
輸送中の衝撃や振動によって、症状がさらに悪化したり、
まったく違う不具合が出ていたりすることも、日常的にあります。
そのため、まずは分解前に現在の故障状況をチェックします。
子供の頃は友達や従兄弟達と遊んだ記憶があります。
あまり依頼が多くない機種のため、
接続用のケーブル類は倉庫の奥にしまい込んだまま。
今回は、それらを引っ張り出してセットアップし、
動作チェックの準備を進めました。
画面には「ディスクを読めませんでした」と表示されました。
この症状、Wiiではよくあるもので、
多くの場合はピックアップレーザーレンズの故障が原因です。
ところが、今回は何度か読み込みを繰り返していると……
状況が少し違ってきました。
レンズだけでなく、ドライブ基板側の異常も疑われるパターンです。
Wiiを分解して、故障部分を特定する
真っ黒な画面に【エラーが発生しました。】と表示され、
ディスクの読み込みはできないまま止まってしまいます。
この症状から考えられる原因は大きく2つ。
ひとつはピックアップレーザーレンズの故障、
もうひとつはドライブ基板側の異常です。
ただし、外見からでは判断できず、
エラー表示だけではどちらが原因なのかを見極めることはできません。
そこで、実際に本体を分解し、
内部を確認しながら原因を探っていきます。
Wiiを分解して内部へアクセス
その際にケーブルがあるので注意!!
Wiiの内部へ到達。 エラーの正体に迫る
外装カバーを取り外すと、Wiiの内部構造が見えてきます。
ちなみに余談ですが、Wiiのネジ隠しシール(白いやつ)は一度剥がすと再利用ができません。
そのため、分解後はネジ穴が丸見えの状態になります……。
今回はこの内部をチェックしながら、
「エラーが発生しました」の原因を詳しく探っていきます。
その後はシールドプレート(波打ったプレス形状のカバー)を外す。
ドライブを本体から外して点検を行いました。
点検用のWiiに載せ替えたところ、正常に読み込みしていたため、
基板の故障と断定。
故障している部分を探します。
ディスクが読み込めない原因→ドライブ基板の故障だった!!
故障していた部分の詳細の記載は省きますが、
基板を点検し、故障したチップとコンデンサ等の電子部品を交換しました。
Wiiには、メイン基板とドライブ基板の2種類の基板が存在します。
もしメイン基板側に故障がある場合は、
症状の特定が難しく、修理対応もかなり困難になるケースがあります。
しかし今回は、
ドライブ基板の不具合だったため比較的簡単に修理可能でした。
さいごに
今回の読み込みエラーは、ドライブ基板の故障が原因でした。
ですが実際には、Wiiの読み込み不良の多くはピックアップレンズの故障や汚れによって発生するケースが多いのです。
そのため、修理をご検討いただく前に、
市販のディスククリーナーなどを使ってレンズを軽く清掃してみるのもひとつの手です。
実際、「ただ汚れていただけで、クリーニングしたら直った」というケースも少なくありません。
これで改善すれば超ラッキー!
無駄な修理費をかけずに済みますからね…( ;∀;)
──ただし、それでも改善しない場合は、
基板や部品の不良が原因となっている可能性が高いため、
その際は、ぜひ弊社までご相談くださいませ(‘ω’)
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配送事故の話と、怒るということについて。
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